兵庫県尼崎市で市内初となる常設スケートボードパークの開設を目指し、10〜20代のスケーターが中心となって運営するNPO法人ASK(Amagasaki Skateboard Kindness)がクラウドファンディングに挑戦している。同法人理事の一人・乾鉄和さんに話を聞いた。

 2021年の東京オリンピックで日本代表選手が金メダルを獲得し、大きな注目を集めたスケートボード。若者を中心に人気が高まる一方で、騒音や公共スペースでのマナー違反などの問題から練習場所が十分に確保できないのが現状だという。

 乾さんらASKのメンバーは高校生だった4年前、尼崎市のホームページにある「まちづくり提案箱」に「市内にスケートボードの練習場所を作ってほしい」と投稿。その後、市の協力を得てスケートボードの体験会やワークショップを開催するなど、スケートボードパーク整備やスケートボードのイメージアップを目的に活動を続けてきた。

 2022年10月には、尼崎市記念公園内に簡易スケート場を設置する社会実験を1ヶ月間に渡り実施。集まったスケーターや公園利用者を対象にアンケートを行ったところ、スケートボードパーク開設に多くの賛成意見が得られたという。「ニーズの高さを改めて感じると同時に、これからスケートボードを始めたいと考えている子どもたちをはじめ誰もが安心して通えるような場所を作りたいと思いました。専用の練習場を設けることで、スケーターのマナー向上も目指していきたいです」と乾さん。

 その後も市と協議を重ね、尼崎市記念公園内に常設するスケートボードパーク建設費の支援を呼びかけるクラウドファンディングを先月からスタート。目標金額を達成すれば、今年11月1日のオープンに向けて準備を進める予定だ。支援者へのリターンにはステッカーやTシャツ等ASKオリジナルグッズ、パーク内のフェンスに名前を掲示する権利などを用意している。

 乾さんは「セクション(障害物)は流行に応じて、また利用者の意見を取り入れてカスタマイズしていく予定です。スケーターだけでなく、地域の皆さんが集う魅力あふれる場所を作っていきたい」と目を輝かせた。支援募集は、2024年4月8日(月)午後11時まで。

※ラジオ関西『羽川英樹ハッスル!』2024年3月7日放送回、「ハッスル応援団」より